※ 建設・不動産部門の受賞定義:2024年において「建設・不動産」領域の案件実績数が最も多いエキスパート「もっと周りの人たちもやっていきましょうよ」―― EXPERT AWARD 2024、建設・不動産部門の受賞おめでとうございます!栁様は2年連続の受賞です。受賞を知ったときの気持ちを教えてください。受賞ありがとうございます。私の回答が役に立ったことの証であり、年齢を重ねると褒められる機会はなかなかないので嬉しいです。引き続き、2025年も頑張ります。光栄に思う一方で、私よりももっと専門知識を持った方がいますので、その方々に向けて「私でも褒められたからやっていきましょうよ」と言いたいですね。仕事柄、社外の人たちと話すことが多いですが、もっと建設業界の知見を皆さんと共有・循環させていけたらいいなと思っております。―― ご自身のエキスパート活動を振り返り、どのような点が受賞につながったと考えますか?受賞に至った要因は、いただいた質問にできる限り多く回答したからだと思います。会社はフルタイム勤務のため、回答は基本的に本業の退勤後、つまり夜の2〜3時間です。案件回答時の心構えとしては、質問・課題と回答を1対1になるように書くこと、回答に関連した公開情報HPなどがあれば紹介すること、などが挙げられます。個別の企業を指定した質問に対しては、回答できる情報が頭の中にあったとしても記載しないようにしています。その情報をどこから得たのか、その企業との打ち合わせの中で得た情報なのか公開情報なのか、正確な判断が難しいからです。これを踏まえて、回答時には、公開情報を調べたうえで、経験値を上乗せして提供することを心がけています。緑化対策の立ち上げ経験から、業界を超えた協働の大切さを学んだ―― 長年にわたり建設業界でご活躍されています。これまでのキャリアの中で、大きな転換点となった出来事は何でしょうか?一番大きな転換点は、入社6年目の異動でした。当時の建設工事における環境課題は騒音・振動、濁水などでしたが、さらに緑化など生物への配慮の必要性が高まってきた頃です。技術研究所の中に生物系の環境分野の研究チームを立ち上げることになり、臨海コンビナートの建設現場から技術研究所へ異動しました。私が異動したのは、大学院で農業工学を専攻していたからです。生物系の環境分野の研究者は社内にほとんどおらず、メンバーは中途採用と新卒でプロパー社員は私一人だけでしたから、研究機材調達など研究チームの立ち上げをかなり自由にさせてもらいました。一方で自由に行うためには、しっかり業務記録を残したり社内コミュニケーションを綿密に取ったりすることの重要性を学びました。建設会社なので、同期が大きな工事を進めていくのを横目にもどかしさを感じたこともありましたが、好きなことを実務にできたことは良かったと振り返っています。二つ目の転換点は、異業種の企業や大学などの共同研究プロジェクトへの参加です。生物系特定技術研究開発機構で7年間とNEDOで5年間の2回、プロジェクトに参加する機会がありました。建設工事は単独で行えても、環境課題は一企業では解決できず、メーカーや商社といった複数の業界や企業と連携して取り組む必要が多くあります。社内や業界内にはない知識や経験、異なった仕事の進め方が勉強になったこと以上に、知り合いをつくることの大切さを知りました。多様な考え方を持つ人たちとコミュニケーションを取りながら仕事を進める経験を、30〜40代のうちにできたことは大きな収穫でした。―― その経験を経て、現在のお仕事にはどのような姿勢で取り組まれていますか?現在は、社内や(一社)日本建設業連合会でCO2対策を担当していますが、CO2対策は全ての業界・企業に関わる環境課題ですから、できる限り多くの業界・企業団体、そして人と協働できる場を作っていくことを心がけて仕事を行っています。CO2対策は、2030年に中間目標、2050年にゼロカーボン実現が目標として定められています。まだ20年以上かかるとても大きな目標で、私は途中で抜けることになりますので、次の人にバトンタッチしていかなければなりません。ただし、収益を上げることが求められる企業の中で、費用がかかり収益への貢献が難しいCO2対策を進めるためには、やらなければならない社会的な理由や状況が必要です。多くの人と協働で、社会的な理由や状況をしっかり見える化していきたいと考えています。いろんなアイデアや考え方を得る、経験を活かして収入を得るのが面白い―― NewsPicks Expertを始めた経緯や、当時どんなことを期待していたかを教えてください。なぜ始めたのかは記憶が曖昧なのですが、どこからかエキスパート・ネットワークの話を届けてくれて「面白い!」と直感して始めたのだと思います。本業で業界を超えて様々な人たちと話す機会を得ていたため、もっと多くの接点や考え方に触れられそうだなと感じたのです。定年(現在は再雇用中)とコロナ禍の時期が重なって、初めて在宅勤務という働き方が始まりました。時間に余裕が生まれていたそのときに、エキスパート・ネットワークの仕組みも活発になってきて、ちょうどタイミングが良かったです。―― NewsPicks Expertで活動するメリットを教えてください。NewsPicks Expertで活動するメリットは、端的に「面白い」からです。面白さは、どんな企業でどんな人がどんなアイデアを考えているのかを知れることや、インタビューで直接いろんな人と対話ができること、自身の経験・知識を活かして収入が得られることにあります。テキストで質問に回答する案件では、一問200文字〜800文字程度と多すぎない文字数設定で、回答を続けられています。制限の中でいかにコンパクトに質問者の意図をつかんで一対一で回答できるか、がポイントだと捉えています。―― エキスパート活動が本業に活きていると感じる場面があれば教えてください。エキスパート活動が直接本業に活きてくる場面はないと考えています。これは、私が再雇用でラインから離れて、現役の部長などのグループリーダーへの業務支援(知識と経験、人脈の受け渡しなど)を行っているので、エキスパート活動との接点はありません。また、本業とエキスパート活動の両方に守秘義務があるので、まったく別であるべきだと思います。企業を卒業して、もしかして技術士事務所を構えたら、エキスパート活動が本業に活きてくると思います。私のNext Chapterは「対話」―― 最後に、今回のEXPERT AWARD 2024のテーマは「Next Chapter」です。ご自身にとっての新たなステージとして、これから挑戦したいことや今後のキャリアの展望をお聞かせください。私のNext Chapterは、「対話」です。今まで少なかった家族との対話の時間を多くする、小学校・中学校からの友人たちと昔話をする、酒飲み仲間と美味い店を梯子する、そして中堅・若手を問わず様々な人たちと対話して勝手に応援したくなる人を見つける、そんなことをやっていきたいです。対話しないことには新しいものや正しいもの、安全なものは生まれないと考えています。技術者であれば実験データから計算して計画を立てますが、実行には人が関わるのでイレギュラーが想定されます。話すことで見えなかった部分が分かり、気付きがあるはずです。対話不足によって発見が遅れて怪我をしてしまうことは避けたい。だからこそ、何かあったとしても互いに聞き合える関係をつくっておくことで、助け合いをしていきたいと思っています。時間の許す限り、丁寧に対話していきたいというのが今の思いです。―― 貴重なお話をありがとうございました!今回インタビューしたエキスパートが受賞した「EXPERT AWARD 2024」建設・不動産部門にノミネートされたエキスパートの一覧は以下からご覧いただけます。https://newspicks.expert/media/post/expertaward2024-nominated-construction-and-real-estate【 関連リリース 】「EXPERT AWARD 2024」全11部門・10名の受賞エキスパートを発表!(2025年4月3日)https://newspicks.expert/media/post/expertaward2024-winnerエキスパート活動を表彰する「EXPERT AWARD 2024」開催決定! 全11部門・43名のノミネート者を発表。(2025年3月13日)https://newspicks.expert/media/post/expertaward2024キャリアアップにつながる副業「NewsPicks Expert」とはNewsPicks Expertは、「個人の知見」を「企業の意思決定」につなぐエキスパートプラットフォームです。クライアント企業から様々な相談を受け、これまでの経験や知見を活かした見解やアドバイスを伝えることで報酬を得ることができます。現役会社員が登録者の7割以上を占めており、所属企業でのお仕事を続けながら、30分〜1時間程度のスキマ時間を有効的に活用して挑戦しています。仕事で培ってきたスキル・経験・知見が、所属企業以外で活きるかを確かめてみることから始めませんか?