インプット情報の多様性―小売業25年/DX担当の一次情報の取り方 / #インプットの流儀

公開日: 2026-06-29

「#インプットの流儀」とは、各業界の第一線で活躍するNewsPicks Expertのエキスパートが、専門領域の情報をどう選び、取り込み、アウトプットできる状態にしているかを語る寄稿企画です。

情報が溢れ、AIが瞬時に答えを返す時代に、「何を読むか」だけでなく「どう読み、どう消化し、どう自分の思考につなげるか」というプロセスにこそ、専門家それぞれの個性と知的な流儀があります。

本記事では、情報源の選び方から、取り込む習慣、整理・消化の方法、そして専門外から得ているインプットまで、大手小売業 DX担当の笠井清志氏の情報処理の全体像を描きます。

「優秀な人はどんなふうに情報と向き合っているのか」——その問いへの一つの答えが、ここにあります。

EXPERT

専門領域の情報収集において、特に大事にしている情報源

一次情報として重視しているのは「現場」。

小売業界なので、モデル店・新フォーマットの開店時に臨店し、実際に消費者の立場になって買物をする。また、各企業の類似業務を担っている方々と、情報交換を実施(リアルの食事会や、メール・LINE等)。現場の実態・担当者としての本音の情報を交換している。

マスコミの記者とは定期的な情報交換をオフレコで実施している。彼らは、ダイレクトに取材対象者から情報を取得している点と、メタ視点での客観的な情報の評価を聞ける点が非常に有効。その他、ヘッドハンティング会社の担当者、有力ファンドの担当者とは、不定期ながら情報交換を実施。業界・好調企業の情報を取得できる点が非常に有意義。

業界専門誌・ビジネス雑誌については、流し読みをする程度。関連業界やDX関連の新規情報取得に利用している。記事の内容からのインサイトは期待をしていない(取材対象企業の「伝えたいこと」を記載しているので、実態との乖離が考えられる)

専門領域の情報を自分の中に取り込み、使える状態にするために工夫していること

大事にしているのは、「多方面からの取得」

一つの取組み・企画を考える際には、多方面な方・企業から情報を収集することを心掛けている。取得方法は、リアル対面(商談・食事)や、インターネット情報検索・関係者のSNS発信情報など。多方面で集めた情報を、iPhoneメモに移動時などに入力していく。自分の中で一定の判断がつく情報が集まった時に、情報整理を実施

情報整理実施時は、「紙」と「シャーペン」で実施。できる限り大きな紙を用意(A3以上)。記入方法としては、マインドマップが近しいが、関連する情報を記載していきながら整理を実施。個人的なこだわりは、シャーペンは、社会人になって最初に購入したブランド品(ブルガリ)。少し太めで書きやすさが情報整理に役立つ

最近の具体例
スマホアプリを活用したマネタイズ企画を考える中、「取引メーカー担当者」「同じ小売業界で実施している他社の取組み情報」「広告代理店担当者」からの情報を取得し、自社でのポイントキャンペーン企画立案。IDPOSデータ分析用のBIダッシュボードの開発要件定義に活用。業界でのこれまで取組んでいる取組みから「引き算」をすることができ、低コストで実現。

専門外の分野で、自分の仕事や思考に意外な形で効いている情報源や習慣

情報の整理や・入手情報からの閃きに役立っているのは、「散歩」「ランニング」「トレッキング」

一定のリズムで身体を動かすことがストレス発散と同時に、情報×情報の化学反応を引き起こす。もやもやとずーっと悩んでいたことがある時に、瞬間的に閃くことがある。

インプット情報が不足している若い時代は、ひたすら読書
お金もなかったので、ブックオフに行き、中古本をジャンルを一切問わず購入。具体的には自分の子供に手伝ってもらい、気になった本を何でもいいので買い物かごに入れてもらった

このような取組みで、漫画の中の情報が役立ったことがある。「中間管理録トネガワ」「1日外出録ハンチョウ」の中で、現金と一定の社会の中で流通する「ポイント」の概念に気が付いた。これは、自社ポイント経済圏を考えていた時に大いに役立った情報

私の「インプットの流儀」を言葉にすると

無知の知・情報多様性を心掛ける

インプットを集める時は、自分の持っている仮説やフィルタを掛けずに楽しく情報を集める。特に対面などで情報を取得したい場合は、ギブアンドテイクの姿勢を忘れずに相手にも役立てるようにする。情報が一定量を超えるまでは取得することに注力するように心がけている。そのためにも過去、お付き合いができた方とは、いつでも情報が聞けるように、関係性を維持する努力を続ける。
一次情報を集めるフェーズでは、「正確性は重視せず」とにかく、「量」を重視する。量が増えると、結果的に多方面からの情報になるので、まずは量

取得した情報の整理・活用は、ロジカルにMECEになるように実施する。個人的には、この作業は「手作業」が好み


本記事は、NewsPicks Expertに登録する各業界のエキスパートが、自身の経験から「専門領域の情報をどう選び、取り込み、仕事に活かしているか」を言語化する寄稿企画「#インプットの流儀」の一編です。

情報源の選び方、取り込む習慣、整理・消化の方法、専門外からのインプットといった多様な視点からの寄稿は、以下の一覧ページよりご覧いただけます。

https://newspicks.expert/media/category/input-style

「インプットしているのに、うまく仕事につながらない」——そんな感覚は、多くのビジネスパーソンに共通するものです。本記事で描かれた情報の選び方・取り込み方・活かし方が、ご自身の型を見直し、次の一歩を踏み出すきっかけとなることを願っています。

一人のエキスパートが培ってきた情報との向き合い方は、言語化され共有されることで、業界や職種を越えて応用できる知見になります。こうした知見がどのような現場で生まれているのか、続けてお届けしていきます。

短時間から始められる、経験とスキルを活かす副業「NewsPicks Expert」

NewsPicks Expert」は、企業からの相談にリモートで回答して報酬を得られる副業プラットフォームです。

大手企業をはじめとする2,500社超のクライアントから相談が寄せられ、テキスト回答やインタビューを通じて知見を提供します。形式はいわゆるスポットコンサルが中心です。
1回あたり30分〜1時間のスキマ時間で取り組めるため、忙しいビジネスパーソンでも無理なく始められます。

登録者の7割以上は現役会社員で、本業で培った経験や専門性を活かすことで、キャリアアップや市場価値の確認にもつながります。

副業を通じて、自分の強みを外部で試しながら、新たな学びや人脈を得られます。始めやすく、続けやすい「NewsPicks Expert」で、キャリアと収入の可能性を広げてみませんか。

登録完了で書籍プレゼントキャンペーン実施中

登録完了された方の中から抽選で10名様に「キャリアづくりの教科書」をプレゼント!詳細はこちら

※年末年始の休業期間は、2023年12月28日(木)~2024年1月4日(木)です

無料・5分で簡単登録。
プロフィールを入力するだけで、あなたの経験にマッチした案件が届きます。

メルマガ登録はこちら

NewsPicks Expertオリジナルコンテンツや、セミナー・交流会のご案内など、キャリア・副業に関する情報をお届けします。

メルマガを購読