知を循環させ、未来を読む―品質と開発の橋渡しの一次情報の取り方 / #インプットの流儀

公開日: 2026-06-29

「#インプットの流儀」とは、各業界の第一線で活躍するNewsPicks Expertのエキスパートが、専門領域の情報をどう選び、取り込み、アウトプットできる状態にしているかを語る寄稿企画です。

情報が溢れ、AIが瞬時に答えを返す時代に、「何を読むか」だけでなく「どう読み、どう消化し、どう自分の思考につなげるか」というプロセスにこそ、専門家それぞれの個性と知的な流儀があります。

本記事では、情報源の選び方から、取り込む習慣、整理・消化の方法、そして専門外から得ているインプットまで、個人事業主コンサルタント業の山下昭二氏の情報処理の全体像を描きます。

「優秀な人はどんなふうに情報と向き合っているのか」——その問いへの一つの答えが、ここにあります。

EXPERT

専門領域の情報収集において、特に大事にしている情報源

  • 何を見ているか:
     ・テレビ番組:WBS、サンデーモーニング、知られざるガリバー~エクセレントカンパニーファイル~、映像の世紀バタフライエフェクト、新プロジェクトX、ガイアの夜明け
     ・幕張メッセや東京ビッグサイトの展示会:自動車、環境、エネルギー関連の展示(会場では一筆書きのように、できるだけ全体を見るようにしています)
     ・NewsPicks:キュレーターが選定した記事は、自動車関連の重要な情報を効率よく把握できます
     ・NewsPicks Books:話題の書籍を上位から順に読み、できるだけ書評を投稿しています

  • なぜそれを重視しているか:
    自動車、環境、エネルギー分野の技術や社会動向の変化を定点観測するためです。

  • 他と比べて何が優れているか:
    長年継続して見ているため、変化の流れや技術の進化を比較しながら把握できる点が優れていると思います。

  • あえて見ない情報はあるか:
    速報性だけを重視した情報や根拠が不明確な情報は、できるだけ参考程度にとどめるようにしています。

専門領域の情報を自分の中に取り込み、使える状態にするために工夫していること

  • いつ、どのように取り込んでいるか:
    テレビ番組で価値があると思った内容は録画して保存し、後から確認できるようにしています。また、必要に応じて根拠資料として活用できるよう整理しています。

  • どう情報を整理しているか:
    自動車、環境、エネルギー分野について、技術課題やその進化を継続的に把握できるよう整理しています。

  • どう判断や行動に変えているか:
    自分の先入観や既存の知識を常にアップデートすることを意識しています。重要な内容はパワーポイント1枚に要点、主要なチャート、図表、写真などをまとめ、マイドキュメント内の整理フォルダに保存しています。また、NewsPicksのコメントやNewsPicks Booksの書評もあわせて保管し、必要な時に再利用できるようにしています。

  • 最近の具体例:
    日頃から収集した情報を整理・蓄積しておくことで、スポットコンサルティングやNewsPicksでのコメント、書評作成などに活用しています。

専門外の分野で、自分の仕事や思考に意外な形で効いている情報源や習慣

  • 専門外の何から影響を受けているか:
    NP Booksでは、自分では普段手に取らない分野の書籍を読む機会があり、専門外の知識を得ることができます。

  • どんな気づきがあったか:
    他の方のNewsPicksコメントやNewsPicks Booksの書評を読むことで、その人の興味・関心や理解の視点を知ることができます。特に最近のWBSは株価に直結する情報を収集されている方が多いことと、一方では全くの興味で私のコメントを読まれている方々がいることを知りました。その両極の方々がいることを知ったことがとても興味深く感じました。

  • 本業にどうつながったか:
    自己学習や一人での展示会参加だけでは得られない新たな気づきや知見を得ることができ、本業にも役立っていると感じています。

私の「インプットの流儀」を言葉にすると

  • 自分なりのインプットの姿勢・判断軸:
    自分の専門領域を中心に、「知の再循環」の仕組みを作り、継続して実践することを心がけています。

  • その考え方に至ったきっかけや経験:
    2000年頃、野中郁次郎氏の「暗黙知」が注目されていた時代に、知識を共有・活用する環境を職場やプライベートで構築し、自ら実践することに興味を持ちました。
    私は自動車会社において、市場品質対応業務と開発アドバイザー業務を兼務していました。市場品質問題に関する情報や新規開発へのアドバイスを継続的に他部署やグループ員へメールで共有することで、自ら知識の再循環と蓄積を体験することができました。

  • 日々の仕事での実践例:
    上述のとおり、情報収集だけで終わらせず、整理・共有・再利用まで行うことを継続しています。

  • 情報のインプットや活用に悩む人へのヒント:
    継続して興味を持てる分野を見つけることが大切だと思います。そして、情報を集めるだけでなく、自分なりに整理し、発信することを続けることで、気が付くとスポットコンサルティングやNewsPicksでのコメント、NewsPicks Booksの書評など、さまざまなアウトプットに活用できるようになると思います。


本記事は、NewsPicks Expertに登録する各業界のエキスパートが、自身の経験から「専門領域の情報をどう選び、取り込み、仕事に活かしているか」を言語化する寄稿企画「#インプットの流儀」の一編です。

情報源の選び方、取り込む習慣、整理・消化の方法、専門外からのインプットといった多様な視点からの寄稿は、以下の一覧ページよりご覧いただけます。

https://newspicks.expert/media/category/input-style

「インプットしているのに、うまく仕事につながらない」——そんな感覚は、多くのビジネスパーソンに共通するものです。本記事で描かれた情報の選び方・取り込み方・活かし方が、ご自身の型を見直し、次の一歩を踏み出すきっかけとなることを願っています。

一人のエキスパートが培ってきた情報との向き合い方は、言語化され共有されることで、業界や職種を越えて応用できる知見になります。こうした知見がどのような現場で生まれているのか、続けてお届けしていきます。

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