好きを続けるために、どんな考え方・情報源・習慣をやめた/減らしましたか?
仕事にかける時間や情熱を適切にすること(引き算すること)で人生が豊かになった。
10年前の私を一言で表すなら、まさに”社畜”だったと思う。
仕事をすることが家族のためであり、誰かのためになっていると思っていた。
平日は終電近くまで働き、休日も出勤したり、仕事のことを考えたり。
経験を積み、結果を積み上げ、出世し、給料を上げて。
これの繰り返しが誰かの幸せになっていると。
しかし、そんなことはなく。
自分も家族さえも心を壊すことになってしまった。
それから10年が経ち、あのころの自分に言うなら、「ちゃんと自分や周りを見てやれ」と伝えたい。
一度心を壊したからこそ、わかったことが多い。
残念ながら、壊れた心は自分にしか治せない。
家族でも友達でもなく、自分で気付くしかない。
私は遅ればせながら、それに気付くことが出来た。
仕事終わりや休日は自分のために、家族のために使う。
当たり前のことだが、それが出来るようになってから、新たな出会いに恵まれ、人生の厚みが増したように感じている。
それを続けていたことで、視点の偏りや意思決定の歪みはどのように生まれていましたか?
もし気付かず続けていたらどうなっていたか。
それは歪みに気付けていなかった、ということになる。
人生は誰のものか、それは私のものであるはず。
しかし、大半の時間を仕事・会社に使えば、それは誰のものなのか?
さらに言えば、考え方や視点もきっと固まったままだったのではないかと思う。
今は仕事だけでなく、趣味や副業に時間を使うことで、出会いはもちろん、達成感や充足感を感じることが出来ている。
出会いは今までになかった視点を与え、視野が広がれば引き出しもおのずと増える。
副業の進化だけでなく、本業の進化にもつながっていく。
進化のループは私の厚みとなり、豊かさになる。
私の時間は有限であり、出来ることに限りがある。
限りある時間の中で、自分の人生を豊かにしていくことが重要だ。
やめる・減らす判断をする際に、最後まで手放しづらかった考え方や立場、失うと感じたメリットは何でしたか?
出世は自己肯定感を高めるものと思っていた。
結果論だが、出世街道から抜けたことで気付けてしまったのかもしれない。
私自身が豊かになれば、自己肯定感はおのずと高まっていくことに。
人間はどうしても自分と周りを比べてしまう生き物。
同期と比べ、出世が早かったり給与が高かったり。
その比較で満足したり、落ち込んだり、安心したり。
周りと比べ、出世を目指す考えを捨てたとき、見えた答えは”自由”。
好きなことをやれば良いと感じたとき、真っ新な土地に自由に家を建てるように、巨大な真っ白な紙に自由に絵を描くように、私の中の何かが拡がったように感じた。
比較することに意味はない。なぜなら比較相手は所詮私ではないから。どうせ比較するなら昨日の私や一年前の私と比較してみたら良い。
手放したことで、問いの立て方や物事の見え方、行動や成果はどのように変わりましたか?
仕事にかける時間を減らしたことで、時間の使い方が変わり、結果的に効率が良くなったと感じる。
「一定の時間の中で、与えられた課題を解消し、目的や結果につなげる」
どんな難問も、結局はこれに落ち着く。
課題を因数分解し、簡素化させ答えを導く。
結果、悩む時間が大幅に短縮され、行動に時間を使えるようになる。
行動が増えれば改善も増え、成果につながっていく。
ぶつかる壁に対して途方にくれるのではなく、少しずつ答えに近づけていくことが大事だと気付けた。
そして、悩んでいた時間や行動するまでの時間が短縮されれば、その分、動ける時間が出来る。
その時間で好きなこと、趣味や副業に勤しみ、私の人生が豊かになっていく。
もし今、視野や問いが狭まっていると感じる人がいるとしたら、今すぐ1週間で見直せる具体的なポイントは何だと思いますか?
まずは5分だけでよいので、今日の自分を評価してみてほしい。
満足がいく点なら、なぜ満足しているのか。
そうでないなら、なぜ満足していないのか。
突き詰めていけば、自分が満足できるポイントが見つかる。
満足できるポイント=人生が豊かになる種
その種を拡げていけば、好きなことややりたいことに近づいていく。
大事なのは、毎日を繰り返すのではなく、昨日の自分よりほんの少しでも進化していくこと。
出来ることが増えたり、満足できることが多くなったり。
積み重ねれば、1年後に振り返った時の進化に驚くはず。
そして進化した自分を糧に、また新しい種を拡げていく。
始まりは種でも、拡がれば誰もが羨む花になるかもしれない。
本記事は、NewsPicks Expertに登録する各業界のエキスパートが、自身の経験から「やめたこと・減らしたこと」を言語化する寄稿企画「#引き算の仕事術」の一編です。
思考や意思決定、専門性、マネジメントといった多様な視点からの寄稿は、以下の一覧ページよりご覧いただけます。
https://newspicks.expert/media/category/subtraction-workstyle
こうした経験の言語化は、日々の実務の中で積み重ねられてきた知見そのものでもあります。本記事を通じて生まれた視点や問いが、これからの働き方やキャリアを見つめ直すきっかけとなり、それぞれの現場での新たな選択へとつながっていくことを願っています。
実務の中で培われた経験は、言葉にして共有されることで、企業の中で意思決定を担う人を支える知見へと変わります。こうした知見が生まれる場についても、続けてご紹介します。



