
「#エキスパートアドベントカレンダー2024」とは、NewsPicks Expertに登録するエキスパートが、各業界・専門領域における学びや、エキスパート活動を通しての気づきを共有する期間限定企画です。
今回は、R production Inc. 代表、高度外国人財即戦力化&定着支援コンサルタントの菊池領子氏による記事をお届けします。
菊池領子
R production Inc. 代表
「言語 × キャリア × 組織文化」を軸に、高度外国人材の活躍と定着を支援するコンサルタント。2024年度JETRO高度外国人材活躍推進プラットフォーム事業にてスペシャリスト業務を受託(2022年~現在)。文科省委託日本語教育学会主催中堅日本語教師教育研修プログラム講師。研修・講演はJETRO、自治体、中小企業診断士協会、金融機関や大手企業から中小製造業まで幅広く対応。「月刊プロパートナー」などメディア寄稿も豊富。多文化共生とグローバル化を推進する活動に尽力。
大企業だけでなく中小企業も注目している高度外国人財。これまではオフィスワーカーとほぼ同義語でしたが、これからはフィールドワーカーも熟練工、そして現場のリーダーへと成長し、高度外国人財となる時代。そして、こうした高度外国人財が日本でキャリアを築くためには、言語スキルだけでなく、職場文化の理解やキャリア教育の支援が不可欠です。そのため、私はこれまで、日本語教育を単なる言語スキルの指導に留めるのではなく、異文化理解、キャリア教育と組み合わせることで、学びを実践につなげる統合的なアプローチを提供してきました。このアプローチにより、外国人財は日本語を使ってキャリアを築き、日本企業で定着。自己実現を果たすと共に、企業も事業を発展させることができます。
2024年も師走。これまでの取組みとその結果を振り返り、2025年の展望を述べたいと思います。この記事では、「言語・文化・キャリア」の3つの要素が重要な理由と統合型アプローチの効果をご紹介します。
皆さんは、入社後よく聞く外国人社員の悩みはどのようなものがあるか、ご存じでしょうか?
日本語学校では学ばなかった語彙や表現が多くてわからない
敬語を使わないといけないと思うと怖くて話せなくなってしまった
テストでは正解がわかるけれど、実際使う場面がわからない
使い方を間違えて上司に怒られた
最近はオンラインで日本語を独学したという外国人も増え、実際どんな場面でどのように使ったらよいかわからないという声が聞こえてきます。特に修士や博士入学のために来日した人や海外で採用され就労のために直接来日した外国人にこうした悩みが多いです。日本語学校でじっくり学んだ人と異なり、日本語学習の時間が短いのです。体系的に学んでいなく、基礎がしっかりできていない人もいます。
更にはこんな悩みもあります。
指示だということがわからなかった
なぜ報告がそんなに大事なのかわからない
任せてくれたのではなかったの?
日本人は時間に厳しいというけれど、いつも終了時間はルーズ
目指したいロールモデルがいない
キャリアパスが見えない
日本語学校で2年間学んだ人や日本の大学で4年間学んだ人でもこうした悩みは尽きません。
一方、外国人社員に対し、社内で最も頭を抱える社員はといえば、現場管理職です。
外国人採用を決めたのは経営者や人事なのに、OJTを丸投げされ、自分の仕事が滞っているという悩みを抱える人が少なくありません。気がついたら、現場管理職が辞めてしまった、ストレスで休みがちになんてことも・・・
こうした現場管理職、そして外国人財の双方に対し提供しているのが 「言語スキル×異文化理解×キャリア教育」統合型ワークショップ研修です。
この3要素を掛け合わせたアプローチでトレーニングを行うと、チームビルディング効果があり、快適なコミュニケーションができるようになったと喜ばれます。ストレスが減り、業務効率を向上させる7つのステップで行うことを推奨しています。
「言語スキル×異文化理解×キャリア教育」統合型ワークショップ研修は特に外国人内定者には重要です。これを行うことにより、入社時には日本人新入社員以上に高いモチベーションと社会人としての基礎を備えることが出来ます。そして、異文化の中でも萎縮することなく、自信を持ってスタートダッシュをかけていきます。その結果、2年目には、後輩外国人社員のメンターとして活躍、3年目には希望通りの部署や本社に異動が決まるという人もいます。

「この研修はぜひ受けた方がいいと先輩に言われました」
後輩に薦めてくれる人たちのお陰でこうした声をいただくことが増えています。
企業のニーズに合わせカスタマイズしたプログラム。そして、ひとりひとりの強みや弱み、キャリアに対する考え方を押さえたプログラム運営、自ら考え行動できる実践力を養成するトレーニングが評価されています。
外国人就労者が200万人を超えた今、日本人社員の定着と同様、外国人社員の定着は企業や地域にとって切迫した課題です。この統合的アプローチは、日本社会全体が多文化共生へ向かうための一つの鍵となります。外国人財がキャリアを築き、組織で活躍する姿は、次世代のロールモデルとなります。
2024年は自治体が海外の自治体や大学と連携する動きが始まりました。2025年は外国人就労者がますます増加し日本経済を支えることが期待されるでしょう。しかし、入社しても定着しないのでは意味がありません。ともすると職場全体のムードが下がり、日本人社員も離職という結末に。そうした事態を避け、外国人財が定着、活躍し、事業の成長、地域の発展へとつなげるために、皆さんはどのようなことをされていますか?
お互いの文化を理解していますか?
コミュニケーションはとれていますか? 翻訳機に翻弄されていませんか?
キャリア形成を支える教育体制は整っていますか?
まずは現状を共有いただければ、初期診断を行い、具体的な支援策をご提案いたします。お気軽にお声がけください。2025年にはより多くの企業、そして自治体職員の方々をサポートできるよう支援メニュー並びにプログラム構成を工夫してまいります。初回診断やカスタマイズ研修のご相談は、ぜひお問い合わせください。
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