「企業新聞がアツい!」と実感した“ものごとの編集者”の2024年 - 角田尭史 / #エキスパートアドベントカレンダー2024

2024-12-09

「#エキスパートアドベントカレンダー2024」とは、NewsPicks Expertに登録するエキスパートが、各業界・専門領域における学びや、エキスパート活動を通しての気づきを共有する期間限定企画です。

今回は、株式会社midnight sun 代表取締役の角田尭史氏による記事をお届けします。

EXPERT

角田尭史

株式会社midnight sun 代表取締役
1991年愛媛県生まれ。北海道大学・同大学院で土木工学を専攻後、株式会社IHIに入社し発電プラントの土木建築設計および施工管理に従事。リスナーズ株式会社ではWebメディア「LISTEN」の編集長として約200記事と書籍3冊を制作。その後設立直後のスタートアップ2社で取締役を歴任し、2021年2月に株式会社midnight sunを設立。コンテンツ制作やブランディング支援を中心に活動中。"ものごとの編集会社"というコンセプトを掲げ、複雑に絡む人・モノ・情報を整理し、面白くまとめてアウトプットすることを生業と生き甲斐にしている。「頭がととのうラジオ」というポッドキャスト番組を運営。

はじめまして、株式会社midnight sunの角田尭史(すみだたかし)と申します。

“ものごとの編集者”と自らを称し、「ものごとをスッキリと整理し、面白くまとめる」ことを生業と生き甲斐にしています。
また、株式会社midnight sunは”ものごとの編集会社”というコンセプトで運営しています。

そんな“ものごとの編集者”の私が2024年に一番印象に残ったお仕事について書いてみたいと思います。

企業新聞とは?

タイトルを見て「企業新聞って何?」と思った方もいるでしょう。

ここでは「自社の広報などを目的として企業が制作・発行する新聞」を指した言葉として使っています。

特に深い意味はなく、定義の確認を目的に念の為説明したまでです。

「新聞作りませんか?」は突然に

では本題へ。

全く別の打ち合わせで、株式会社あいホームさん(工務店さん)と初めてお会いした際、私の名刺を見るや否や社長の伊藤謙さんがこう反応してくれました。

「ものごとの編集会社って何ですか?」

こだわって名刺に載せた情報なので、ここに反応してくれたのが嬉しかったのと同時に、「名刺ってやっぱり大事だな」と気づいた瞬間でもありました。

質問に回答しつつ少しお話しするうちに、伊藤さんが「うちで新聞を作っていて、新しい新聞も作りたいと思っているんですよね。新聞作りませんか?」と相談してくれたのです。

私も新聞作りには興味がありましたし、何より意気投合している感覚があったので、二つ返事で「やりましょう!」と。

私がその時住んでいた地域で、あいホームさんが新しい分譲地開発プロジェクトを進めており、そのプロジェクトの広報新聞の制作を担当することになったのでした。

信頼いただいた上での「お任せします」

新聞作りは、ざっくり以下の流れで、あいホームさんの社員さん2名も合流して制作していきました。

コンテンツ企画ワークショップ(私がファシリテーター)
→取材・撮影・執筆
→レイアウト
→印刷

ワークショップの様子

(ワークショップの様子)

コンテンツワークショップで「誰に何を伝えるために、どんなコンテンツをどんな形で載せるか?」を考え、それを元に構成を考えて取材をし、執筆した原稿と写真をレイアウトしたものを印刷して完了。

基本的にはあいホームさんの伝えたいことを形にしながらも、私自身もアイデアを出しながら企画・制作を進められたので、非常に充実したお仕事となりました。

その中で、伊藤さんからオーダーされていたのは「突き抜けてください」ということ。

ありきたりな広報誌ではなく、このプロジェクトならではの、私ならではの尖った新聞を作ってほしい、という意図のオーダーだったのです。

これで私もギアが入り、「自分が面白いと思うものを作る」という編集者冥利に尽きるありがたい機会となったのでした。

ちなみに、土地や物件のことではなく、地域性や人物にフォーカスした内容となっており、企業新聞としては個性的なものであると感じています。

(制作した新聞の一部ページ)

「企業新聞がアツい!」と感じた理由

新聞が納品された後、あいホームさんや伊藤さんに反応や効果を教えていただき、それを聞いて私が感じたことやわかったことをまとめてみます。

①手渡しだからこそ記憶に残りやすい

伊藤さん曰く、お会いした人に手渡しすることが多いそうで、「あの時にいただいた新聞だな」ともらった人の記憶に残りやすいのだろう、と感じました。

実際私も初めて会った時に第1号の新聞を手渡しでいただき、その時の様子は鮮明に覚えています。

この原稿を書きながら思いましたが、「配る」のではなく「渡す」のがカギですね。

②さらっと読めないからこそ想いがしっかりと伝わる

昨今は膨大な情報をスクロールしまくる時代ですが、その反対の「情報量が程々にある」新聞という形を取ることに意味があると感じました。

さらっと読めないからこそ、読んでくれる人は必ずじっくり読んでくれますし、HPや口頭では説明しきれない情報や想いをしっかりと伝えることができます。

特に、住宅はチョコレートのように即断即決で買うものではなく、じっくり検討して購入するものなので、その点も相性が良かったのでしょう。

ちなみに今回は、多すぎず少なすぎない情報量になるよう、10分程度で読めるように構成・制作していきました。

③商品が販売される前からファンができる

新聞が完成したのが10月で、対象の物件がお披露目されたのが12月に入ってから。

その間の2ヶ月間であいホームさんが色々な方に新聞を渡すことで、物件を販売する前から認知される状態を作ることができました。

さらに言えば、商品が販売される前からファンができた、ということになります。

SNSでもよく取り入れられる方法ですが、紙の新聞を手渡しすることでより濃いファンができた、と私は考えています。

実際、12月のある日に開催したお披露目会には多くの人が集まり盛り上がったそうです。

もっとも、多くの場所に足を運び、多くの人と会うことを厭わないあいホームさんの努力の賜物なのですが。

(新聞制作時期はまだ建設中だった物件が完成したとのことで、先日見学に行かせていただきました。制作時に聞いていたことが形になっているのを見るのは嬉しいですね)

デジタルな時代だからこそ紙で伝わる「暖かさ」と「熱量」、そしてファン作り

今回企業新聞を制作させていただき、編集者冥利に尽きるお仕事だったのに加え、企業新聞の可能性を実感したお仕事になりました。

スマホの画面で数多の情報にアクセスできる時代ですが、デジタルな世界にはない「暖かさ」と「熱量」を紙に乗せて情報を伝えることができるのでしょう。

そして、受け取った人が新聞をじっくり読むことで、会社や人の理解者が増え、ファン化にも繋がっていくのだと考えています。

デジタルな時代だからこそ生まれた「紙」の可能性を感じた2024年で、2025年もこのようなお仕事ができたらいいな、と思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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