AIリテラシーの重要性と人事領域におけるAIの影響 - 永見昌彦 / #エキスパートアドベントカレンダー2024

2024-12-12

「#エキスパートアドベントカレンダー2024」とは、NewsPicks Expertに登録するエキスパートが、各業界・専門領域における学びや、エキスパート活動を通しての気づきを共有する期間限定企画です。

今回は、アルドーニ株式会社 代表取締役の永見昌彦氏による記事をお届けします。

EXPERT

永見昌彦

アルドーニ株式会社 代表取締役
外資系コンサルティングファームなどで人事コンサルタントとして勤務した後、事業会社(ラグジュアリーブランド持株会社)の人事企画担当マネジャーとして人材開発・人事システム・人事企画を兼務。事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年携わった経験を活かし、2016年にフリーランス人事プランナー・コンサルタントとして独立。2018年に法人化。現在、人事全般のプランニング・コンサルティング・実務に携わっている。

今年5月にニューオーリンズで開催された人材開発に関するカンファレンス「ATD24」では、AIに関連したセッションが非常に多く見受けられました。
「AIは人材開発の中でどのように活用すべきか」という議論は、もはや検討段階を越え、実際の活用事例やAIを活用できる人材の育成が重要なテーマとなっていました。様々な意見・考え方が出ていましたが、私の理解を以下にまとめたいと思います。

近年のAI技術の急速な進化は、人事領域にも大きな影響を与えています。特に「AIリテラシー」の重要性が強調されておりました。AIリテラシーとはAIを理解し、効果的に活用する能力を指します。単なる技術的な理解・運用にとどまらず、AIを活用した意思決定や戦略的施策の立案が求められています。そのためには、AIリテラシーに関する具体的なスキルを定義し、それに基づいた育成プログラムを整備することが不可欠です。

AIを活用することで、人事部門は客観的な判断や分析を行い、適切な人材を適所に配置することが可能になります。例えば、AIによるデータ分析を通じて、採用プロセスの効率化や社員のパフォーマンス向上が期待されます。また、AIを用いた人材分析やパフォーマンス評価により、データドリブンな意思決定が実現します。
このように、AIを活用することで、企業は今まで以上に戦略的な人事施策を展開できるようになります。「戦略人事」を具体的に実施するには、今までは多くのハードルがあったかもしれません。そのための「強力な助っ人」がAIではないかと思います。

さらに、AIはタレントマネジメントシステムやATS(Application Tracking System:採用管理システム)などのHR Techに組み込まれており、意図せずともAIを活用している状況が広がっています。これにより、業務の効率化が進む一方で、AIによる業務の代替も進行中です。日本国内でもAIを活用したコーチングツールが登場しており、私自身もコーチング業務の一部がAIに代替される可能性を感じています。

この状況は何を意味するのでしょうか? AIによって代替される業務が存在する一方で、人間が行うべき業務の質を高めるチャンスも生まれています。AIの導入により業務内容が変化する、あるいは、新たな業務が発生しているというのが実態です。

このように、AIリテラシーの向上とAIの効果的な活用は、今後の人事領域において極めて重要なテーマです。企業はこれに対して積極的に取り組む局面を迎えていると思います。AIの進化に伴い、人事コンサルタントである私も新たに必要となる知識とスキルを身につけ、クライアントに対して価値ある提案を行うことが求められています。

ATD24のセッションでは、AIリテラシーの必要性とそういった状況における人事/人材開発担当者の役割がメインテーマとして提言されていました。
この流れがどのように進展しているのかを自らの目で確認するため、2025年5月にワシントンD.C.で開催されるATD25に参加する予定です。その際の見解についても改めてお伝えできればと思っています。


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