2024-12-14

「#エキスパートアドベントカレンダー2024」とは、NewsPicks Expertに登録するエキスパートが、各業界・専門領域における学びや、エキスパート活動を通しての気づきを共有する期間限定企画です。
今回は、大手化粧品メーカーの横野心一氏による記事をお届けします。
横野心一
大手化粧品メーカー
企画、デザイン、3D設計、金型設計、生産計画、サプライチェーン、サステナビリティの推進、BCP(事業継続計画)において、元伝統工芸職人としての経験を活かし、幅広い分野で卓越したスキルを発揮しています。
2004年より勤務の化粧品メーカーでは、化粧品容器に職人技を取り入れた3D設計を行い、その革新的なアプローチで世界大会で優勝するなど、数々の成果を上げました。現在は、サステナビリティの分野で伝統的な技術を現代の問題解決に応用し、持続可能な未来の実現に向けて取り組んでいます。
このような多岐にわたる専門知識と情熱を持つスペシャリストとして、常に新しい挑戦に立ち向かい、未来を切り拓いています。
私は公私にわたり、サステナビリティに関する取り組みを行っています。特に化粧品メーカーに勤務していることから、化粧品業界ならではの視点で今回お話しさせていただきます。
現在、グローバル全体でサステナビリティやSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みが進んでいます。多くの企業が環境保護や社会貢献活動を通じて、持続可能な社会の実現を目指しています。例えば、カーボンニュートラルの達成に向けた取り組みや、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じた業務効率化などが挙げられます。
化粧品業界においても、環境負荷の低減や資源の有効活用が重要な課題となっています。詰め替えやリサイクル可能な容器の導入、脱プラ容器の開発、動物実験の廃止、オーガニック原料の使用など、さまざまな取り組みを行っています。また、ジェンダー平等の推進や、気候変動への具体的な対策も重要なテーマです。
特に注目すべきは、化粧品業界が取り組むSDGsの目標です。例えば、目標12「つくる責任 つかう責任」では、天然資源の持続可能な管理・利用や廃棄物の大幅な削減が求められています。
企業で進めるべき化粧品メーカーのサステナビリティの他、個人レベルまで落とし込まないと達成にはなかなか厳しい部分もあるかと思います。それも個人が継続できるよう、楽しめるようも必要と考え行動を行っています。
国内でゴミとなる年間コスメは、国内上位5社だけで年間約2万トンに達します。各社は廃棄を減らす方法を模索していますが、個人的な新たな発想として使用期限が切れ処分となるコスメをゴミにするのではなく、絵具として再生成し、材料費高騰で継続が厳しくなっている伝統文化へ公私の個人活動として無償支給を行っています。
このプロジェクトは2023年に青森ねぶた祭の1団体からスタートしました。当初は伝統的でない色材の使用に懸念がありましたが、絵具への再生成時に現行品と同じ色を忠実に再現し、使用許可を得ることができました。廃棄コスメによるねぶたはyahooのトップニュースになるほどの話題となり、青森で地元とのお子様から年配の方にまで、アップサイクルと理解が広まりました。

アップサイクルで支える感動的なねぶた祭りを是非ご覧に青森にお越しいただけたらと思っております。また同じ青森県内の伝統工芸品「南部裂織」にも使用するなど、活用方法は日々増えています。
海洋問題にも同時に取り組んでおり、火山活動の軽石のガラス化、脱プラ、マイクロプラスチックの対策研究も進めています。
今後も日本ならではの発想でSDGsを推進し、楽しみながら出来る方法を広めていきたいと考えています。
SDGsは「やらなくては」ではなく、もっと「楽しい」取り組みで、一緒に未来を変えていきましょう。
NewsPicks Expertの登録エキスパートによる「#エキスパートアドベントカレンダー2024」。
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