2024-12-19

「#エキスパートアドベントカレンダー2024」とは、NewsPicks Expertに登録するエキスパートが、各業界・専門領域における学びや、エキスパート活動を通しての気づきを共有する期間限定企画です。
今回は、株式会社MANAGEMENTIVA 代表取締役の酒井浩之氏による記事をお届けします。
酒井浩之
株式会社MANAGEMENTIVA 代表取締役
広告代理店2社・スポーツメーカー3社に勤務後、2015年に日本人として初めてレアル・マドリード大学院スポーツマネジメントMBAコースに合格。卒業と共に日本人マーケッターとしてレアル・マドリードに同コースから2名の狭き門を突破して社員登用。2018年に帰国し、スポーツマネジメント会社を企業し、現在に至ります。スポンサーシップの契約サポートから運用までをトータルサポートするだけでなく、スポーツ組織・選手の権利を販売・活用提案するなど、ビジネスは多岐に渡ります。公演活動や、スポーツビジネス講師業も含め全国を飛び回っております。
2018年にスペインより帰国し、日本と海外を行ったり来たりしながらビジネスを展開しておりますが、日本のスポーツに対するビジネス的な考え方が全然変わっていないことに対して変化が求められる時代が目の前に来ていると感じております。
サッカー界ではヨーロッパを中心に、各クラブのファイナンス状況を第三者機関がチェックするという流れになりました。
この影響で、赤字続きのクラブは選手獲得ができなくなるなど、さまざまな制裁が課せられるようになりました。同時にリーグそのものもファイナンシャル的な視点での考察が求められ、健全経営がマストで求められる時代になりました。今までこの辺りは全くの手付かずの状態でしたので、当然と言えば当然ではあります。
選手への支払い契約金額が大きくなっている今日、本当にその金額が払えるのか?と思うようなニュース記事が目につきますが、同時に支払う側の売上も正しい目で管理されなければなりません。野球界ではアメリカでの大型契約が目につきます。日本人選手も大きな契約が提示され、ニュースを目にする我々が困惑するような記事ばかりが目につきます。
改めてスポーツ組織の経営に目がいく訳ですが、そのような中、オリンピックでは東京大会がコロナウィルスの影響もあり、想像していたような大会ではなくなってしまいました。
お客さんが入らなかった意味合いもありますが、ここでは当然ながらファイナンス的な部分も意味しています。チケット収入が激減しただけではなく、東京や日本全体に落ちてくるはずの外貨が落ちなかった、これが一番大きな部分であり経済的なインパクトとしては想像を絶するものとなりました。
そのような中、スポンサーを含めたスポーツ組織への関わり方の部分でいけばさまざまな関わり方がありますが、日本の事例を見ていると、一方通行が多いように感じます。
欧米ではお金を払う分、何かの権利を取得してそれをどのように駆使するのか、といった考え方が多く、例えばアルコールであれば、サッカー日本代表にキリンビールがスポンサーという形でお金を出していますが、日本代表の試合会場では同社商品しか販売することは許されず(権利の行使)、そこでのビジネス・広告効果が適したものであるかどうか、競合他社排除という部分の影響力などが期待できるという形になります。
この飲料ブランドのスポーツへの関わり方は非常にわかりやすく、理にかなったものであると感じます。しかしながらこのような権利を駆使する形を取らず、ただお金を流しているだけと見られるケースも耳にするのが現状です。お金を流すのであれば(もちろん少額であればまた話は別ですが)、やはり何かしらの権利を取得することを条件にし、少しでも売り上げやブランドイメージアップなど活用できるものはとことん活用するということが求められても良いはずです。
日本市場は人口数の減少を始めとし、収縮傾向にあるといっても過言ではありません。特にスポーツ事情で行けば、競技者がどんどん少なくなっていきます。同時に経済規模も縮小傾向にあるとすれば、スポーツ市場拡大を目論んでいる中、大きな痛手となります。
国内だけでのバランスが取れなくなるとなれば、海外に目を向けなければなりません。そういった意味合いとしては大宮アルディージャが外資企業に買収されたことはポジティブな要素と見ることができます。
このように毎年のように変化が求められる市場において、関わる別業界の方々も今までの通例的な考え方から殻を破り、常に新しい形でのスポーツビジネスを目指していくことが求められると感じており、その傾向はより加速するのではないかと考えております。
日本のスポーツ選手が海外に進出していけば行くほど、そこついていく日本企業、そしてそれを活用する外資企業、共にスポーツビジネスがホットなものになっていくことには間違いないと感じます。
だからこそ、お金を出す側も受け取る側もそれぞれの立場から何が効果的な一手であるのかを模索していかなければならないと考えます。
2025年は完全なる脱コロナどころか、スポーツビジネスそのものが新しい時代への一歩になることを願い、その中で切磋琢磨できるよう、自分自身にプレッシャーをかけていきたいと思います。
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