Q1. いま特に関心を持っているテーマ・活動は何ですか?
ASICS 20年を含む30年間、私は企業でいわゆるエリートコースを歩んできました。
事業部長、経営戦略責任者、マーケティング責任者として、プレゼンをすればクライアントとの交渉が成功する、そんな日々でした。
だから50代で独立した時、「月100万円くらい簡単に稼げる」と思っていたんです。
しかし現実は残酷でした。
どれだけコンサルティングしたいという熱意があっても、その話を聞いてくれる相手が見つからない。顧客ゼロ、売上ゼロ。
家では笑顔で子どもたちと接し、お酒を飲んで普通の顔をしていましたが、内心は恐怖でした。
預金残高がみるみる減っていく通帳を見る日々は、地獄としか言いようがありませんでした。
追い打ちをかけたのが、起業直後のコロナ禍です。
法人向けコンサルの道が閉ざされ、私はオンラインのひとり起業を学ぶため、複数の起業塾に大金を払って入りました。
何百人も参加する夜のセミナーで、必死にSNS集客を学び、がむしゃらに発信を続けました。
でも、2〜3ヶ月続く人はほとんどいない。大金を払っても売れない人ばかり。
そして私もその一人でした…
転機は、一人の心理カウンセラーの女性との出会いでした。
彼女はスキルはあるのに、お金を受け取ることができないという悩みを抱えていました。
起業塾で学んだことをベースにコンサルティングしましたが、それだけでは足りない。
ある日、ハッと気づいたんです。
神戸大学MBAで学び、大企業で実践してきたマーケティングと、ひとり起業でのマーケティングは、肝心な点が違った。
しかし、誰もそのことを明確に説明する人はいませんでした。
この違いに気付いてから、彼女の状況に合わせてコンサルティングしたところ、3ヶ月足らずで200万円を稼げるようになったのです。
この成功体験が、私の「ひとり起業支援」の原点です。
そして今、AI時代の到来により、さらに大きな可能性が見えています。
ChatGPTなどのAIツールが、かつて難しかったマーケティング分析を誰でも使えるものに変えました。
「好き×得意×AI」を掛け合わせれば、誰でも楽しく簡単に起業できる。この確信を持って、4年間で約100名の女性の初売上達成を支援してきました。
地獄を経験したからこそ見えた、本当に必要な起業支援の形。それが私の今、最も関心を持っているテーマです。
Q2. そのテーマ・活動を通して、どんな発見や気づきがありましたか?
【発見1:「マーケティング」はひとり起業では使えない】
マーケティングセオリーでは、市場調査→商品開発→生産→販売プロモーション→セールスプロモーションという流れです。
しかし、このプロセスをそのままひとり起業に適用すると、絶対にうまくいきません。
理由は明確です。
「マーケティング」とは大企業のために開発された学問だからです。
大企業には人・物・金がありますが、ひとり起業では人は自分一人、資産もお金も限られている。
大企業と比べれば、ほぼゼロと言えるほど小さいのです。前提条件がまったく違うのに、同じプロセスで売れるはずがありません。
そこで私が見出したのは、「好き×得意×ニーズ」の3つの円が重なる部分を探すこと。この重なりこそが、企業でいうUSP(Unique Selling Proposition)になるのです。
具体例を挙げましょう。
ある子育てカウンセラーの女性は、いくつも資格を持ち、「私はこんな資格を持っています」「こんなカウンセリングができます」と一生懸命に情報発信していました。
しかし、お客様は来ませんでした。
そこで私は問いかけました。
「あなたの好きなことは?」=>「子どもが好きで、子育てに悩むお母さんを救いたい」。
「得意なことは?」=>「様々なカウンセリング手法と心理学の知識」。
次に、たった一人のお客様を思い出してもらい、その人が何に悩んでいるのかを具体化する。
その悩み一つひとつに対して、あなたが何をできるのかを整理していく。
そのベネフィットをまとめることで、たった一人のための世界に一つの商品が完成しました。
結果、彼女は2ヶ月後に20万円の契約を獲得したのです。
【発見2:AIは作業を担当し人間は心を支える】
AI、特にChatGPTの登場で、起業支援は劇的に変わりました。
市場リサーチや競合調査が驚くほど簡単になり、SNS投稿、動画シナリオ、ブログ文章も瞬時に作成できるようになったのです。
以前はブログ一つ書くのに丸一日かかっていたのが、今ではブログ、Instagram投稿、ショート動画が1日で完成します。作業時間が10分の1以下になりました。
さらに画期的なのは、お客様に出会えない段階でも、AIを「想定する悩みを持つペルソナ」として対話できること。
AIと対話することで、自分が何を提供すると喜ばれるのかが見えてくるのです。
しかし、ここからが人間の出番です。
不安な夜に寄り添い、小さな成功を一緒に喜び、「私でもできた!」の瞬間を共有する。
この「共感力」と「伴走力」は、AIには絶対にできません。
AIが作業を担当し、人間が心を支える。
この役割分担こそが、「楽しく簡単なひとり起業」を実現する鍵なのです。
【発見3:情報があっても、伴走者がいなければ続かない】
この時代、情報は検索すればいくらでも出てきます。私が教える内容も、探せば見つかるでしょう。
しかし問題は、情報がありすぎて「今のあなたにぴったりな情報が何か」が判断できないことです。
AIはあなたの状況を部分的には理解できても、長期的な流れ、人間性、心理状況をトータルで把握することはできません。
大企業ではチームで励まし合えましたが、ひとり起業では全てを自分で決める自由の裏返しとして、責任を一人で抱え込んでしまいます。
「一人で頑張ります」と言った人ほど、うまくいかない。
少し先を行く先輩だからこそ、MBAの論理的枠組みと30年のビジネス経験を踏まえた、再現性の高い情報を選んで提供できる。
1対1で向き合うからこそ、その人だけの道筋が見えるのです。
Q3. 今後、その関心領域とご自身の専門性をどう掛け合わせていきたいですか?
【個人起業支援の進化:自由な働き方の実現】
これからの時代、大企業もフリーランスへの外注を増やしつつあり、会社員経験を活かした個人起業の成功確率は確実に上がっています。
そして何より、AIがメール作成、文章作成、提案書作成など多くの作業を担ってくれるようになり、ひとり起業がかつてないほどやりやすくなっています。
「好き×得意」を活かせば、自分の好きな仕事を選び、充実した毎日を送れる。
大企業では、金銭的な安心感はあっても、嫌な仕事もしなければならない。しかし自分で仕事をすれば、自分の人生観やポリシーに従った生き方ができるのです。
私のビジョンは、起業支援で終わらせないこと。
卒業生とコラボし、より大きな社会貢献型ビジネスを展開していきたい。
特に40〜50代なら、会社で積み重ねた経験、趣味、資格を組み合わせることで、あなた独自の「楽しく簡単なひとり起業」が実現できます。
【大企業経験者の第二キャリア支援】
大企業で培ったスキルは起業に大いに役立ちます。
しかし、長く大きな組織で働いていると、「自分で仕事を取る」ことの違いに気づけません。
企業では専門性を突き詰めればよかったのですが、ひとり起業ではそれだけではうまくいかない。起業家マインドへの転換が必要です。
スキルは活かせますが、変えなければいけないことも多い。
しかし、両方を経験した私が最初の半年を伴走すれば、多くの方がうまくいくという確信があります。
【法人向け展開:企業変革への貢献】
私は大企業経験とゼロからお金を稼ぐひとり起業の両方を経験した、珍しい経歴の持ち主です。
しかもMBAを持ち、理論的思考も可能。生産、営業、マーケティング、経営戦略のすべてで責任者を務めた経験から、以下の研修を提供できます。
〇新規事業開発研修
大企業の戦略思考とスタートアップのスピード感を融合。社内起業家(イントレプレナー)育成カリキュラムの作成が可能です。若い経営者やスタートアップ組織には、日本企業、外資系企業、様々な流通の考え方の違いや、チームづくりについて効果的なアドバイスができます。
〇キャリア自律支援研修
「好き×得意」から社内新規事業や新商品開発を促進。副業解禁企業なら、直接副業支援も可能です。
〇女性活躍推進研修
多くの女性が自分の能力を低く見積もっています。1on1でのカウンセリング、コーチング型コンサルティングで、その人の強みを引き出し、能力を開花させます。
最後に、私は日本だけでなく、アメリカ、ヨーロッパの異なる企業文化、さらに中国生産現場での3年間の駐在経験も持っています。
この30年の幅広い経験を、社会に貢献したいと考える方々に伝えたい。ぜひ一緒に、新しい可能性を探っていきましょう。



